カテゴリー: 医学健康

  • 脳は学習の度にDNAを破壊していた

    MIT(米国マサチューセッツ工科大学)の研究によると、
    脳は学習の度にニューロンのDNAを破壊していたとわかったそうです。

    DNA breakage underlies both learning, age-related damage

    研究は、ニューロンに薬品を浸してDNAを破壊。
    その結果、活発化するDNAにより生じるRNAを回収。
    700種類の遺伝子が活動低下していた一方で、
    12の遺伝子では逆に活動が活発化していたようです。

    このニューロンに新しい経験をした時と同じ刺激を与えると、
    遺伝子の働きが高まり、DNAを破壊。

    研究ではこのDNA破壊が「トポイソメラーゼ2β」という
    酵素がもたらしていると突き止めました。
    この酵素を減らすと、DNA破壊が低下したからです。

    研究者は、DNAを破壊することで別の遺伝子が活発化し、
    それが学習の仕組みに関与していると推測しているそうです。

    加齢により学習能力が落ちるのは、
    DNA破壊後のDNA再生力が落ちているからとのこと。

    ということは、何かを学習しすぎると却って脳に有害なんでしょうか。
    トラウマは「刺激が過剰すぎる学習体験」とも言えます。
    トラウマが生じる仕組みも、このDNA破壊が関与してそうですね。

  • グルテン不耐性が食べても太らない原因かもしれません

    グルテンとは小麦に含まれているタンパク質です。
    ほか、大麦やライ麦にも含まれています。

    グルテン不耐性とは、グルテンを消化できない体質のこと。
    小麦アレルギーに似てますが、小麦アレルギーほどの劇症はありません。
    グルテン不耐性の人は99%が正常な診断を受けていないようです。

    アジア人の多くがグルテン不耐性らしいです。

    グルテン不耐性の人がグルテンを含む食品を摂取することが恒常化すると、
    セリアック病という自己免疫疾患にかかってしまいます。

    グルテンを多く含む食品はパン、麺類です。

    セリアック病にかかると、小腸の粘膜が爛れて栄養吸収できなくなります。
    これが食べても太らない原因かもしれないわけです。

    セリアック病の症状は以下の通りです。

    胃腸の不調が起きて、下痢や便秘になります。
    またオナラがよく出るようになります。
    あるいは便が悪臭を放つようになります(脂肪便)。

    毛孔性苔癬が発生します。
    これは腕の裏に鳥肌のようなブツブツができる状態のこと。
    必須脂肪酸やビタミンAが不足することで起きます。

    グルテンを含む食品を食べた後、
    疲労感やブレインフォグ(脳にもやがかかったような状態)になります。
    またはめまいやバランス感覚の喪失が起きます。
    あるいは気分のムラや不安感、鬱、注意散漫など。

    慢性疲労症候群に罹ります。
    または線維筋痛症になります。
    偏頭痛が起きることもあります。

    全身のあちこちに炎症が起きます。
    関節の腫れや痛み、指や腰や膝の痛みなどです。
    またはニキビができやすくなります。

    骨粗鬆症になります。

    子どもの場合は成長の遅れが生じます。

    ホルモンバランスが崩れることもあります。

    現状ではセリアック病を完治させる治療法は存在しません。
    よって、グルテンを含まない食品を選んで、グルテンを一切摂らないようにし、
    小腸の機能回復を図るしかありません。
    小麦アレルギーなどの対応と同様に、グルテンを完全に排除すべきです。
    少量でもダメです。

    グルテンはカプセル錠のカプセルに含まれていることもあるので、注意が必要です。

  • 眠り始めにストレスを受けると体内時計が狂う

    早稲田大の研究によると、
    眠り始めの時間帯にストレスを受けると体内時計が狂うとわかりました。

    朝よりも夕・夜のストレスが体内時計を狂わせる 個体レベルで体内時計への影響を発見

    研究はマウスが眠っている際にストレスを与えるという実験で、
    ストレスを受けるとストレスホルモンが体内時計に影響を及ぼします。
    その際、影響を受ける度合いは体組織に応じて異なります。
    体内時計の変化は、in vivo 発光イメージングと呼ばれる技術で測定したとのこと。
    この技術は、生体内の挙動を生きたまま外部から観察できる技術のようです。

    で、眠り始めにストレスを受けると、体内時計が狂いやすいと判明したそうです。
    しかも体内時計の進み方が臓器によってばらばらとなり、
    挙句にはストレスを与え続けると、腎臓の体内時計は止まってしまったんだとか。

    一方、起床時間にストレスを与えても体内時計に変化はありませんでした。
    昼から夕方にかけてストレスを与えると体内時計は遅れ、
    夜中にストレスを与えると体内時計が早まったとのこと。

    ただしストレスに慣れると体内時計は乱れなくなるそうです。

    これらの結果から、軽度なストレスは体内時計を修正する目的で利用できるかもしれないと研究者は見ているようです。
    具体的には夜勤交代などのシフトワーカーの時差ボケ解消ですね。

  • 歩くと座っているより60%創造性が高まる

    スタンフォード大学の研究によると、
    歩くことは座っているよりも創造性が60%高くなるとわかりました。

    Stanford study finds walking improves creativity

    実験は大学生176人を使い、トレッドミル(ルームランナー)で歩いたり、
    屋内で歩いたり、屋内で座ったり、屋外歩行、車いすで押されるなどの
    様々な状態で創造性テストを行いました。

    その結果、屋内でも屋外でも歩きながらテストしたほうが
    アウトプットの量は平均60%多かったとのこと。

    このテストとは、3つの単語に共通する単語を当てるというもの。
    例えば「コテージ、スイス、ケーキ」の正解は「チーズ」という具合。
    このテストで「創造性」とは言いすぎな気はします……。

    まあテストの成績が向上したのは事実なので、
    歩くことが脳機能を活性化させるのは間違いないでしょう。

    昔から老化は足からと言いますが、
    それは歩かないと脳機能が低下するからかもしれませんね。

  • コカイン中毒はDNA自体を変化させてしまう

    カナダのマギル大学の研究で、
    コカインがDNAを変化させてしまうと判明しました。
    この変化で中毒(依存)が発生するようです。

    研究は、ネズミが音や光の合図でコカインを摂取できるような装置を作り、
    自発的にコカイン中毒にしたネズミを作り、
    その後にコカインを与えない状態を長期間置いたそうです。
    そして再び装置を与えると、コカインが貰えないのにコカインを探す行動が発生。

    このネズミのDNAを調べると「エピジェネティック」が変化していました。
    エピジェネティックとは、DNAの遺伝情報のオンオフを担う仕組みのことで、
    DNAにメチル基がくっつくことで遺伝情報の発現が抑制され、
    外れることでその遺伝情報がオンになるそうです。

    コカイン中毒でこのDNAのメチル化のオンオフが発生し、
    行動パターンが変わってしまうとのこと。
    長期的にコカインから離れていても、
    メチル化のオンオフの状態が変わっていないと、
    コカイン中毒の状態はまだ続いているわけです。

    研究者は、メチル化をうまく制御することが、
    薬物依存症の克服の鍵となると見ています。

    この研究対象はコカインのみですが、
    恐らく他の薬物にも当てはまるはず。
    更に言うと、アルコール依存症も含めて、
    色んな依存症にも当てはまるんじゃないとか思います。

    Cocaine addiction, craving and relapse

    Role of DNA methylation in the nucleus accumbens in incubation of cocaine craving.

  • 風邪とよく似て怖い溶連菌感染症

    溶連菌感染症は症状が風邪(インフルエンザ)とよく似ています。
    ただし抗生物質を飲まないと急性糸球体腎炎を併発する恐れがあるのが、風邪との違いです。
    風邪だと思って油断すると、いつの間にか腎臓が菌に侵されるのです。
    そして一度急性糸球体腎炎を患うと、完治させる方法はありません。

    溶連菌感染症の症状は、発熱、咽頭痛、扁桃腺炎、舌が苺状のぶつぶつ模様になる、などです。
    グーグル画像検索「溶連菌感染症 症状」

    溶連菌感染症は空気感染するので、感染者は病院へ行ったあと会社や学校などを2~3日休むべきです。
    潜伏期間は2~5日です。
    感染者と接触してから、数日後に発症します。

    溶連菌感染症の予防は普通の風邪の予防と同じです。
    つまり、うがいや手洗いをする、空気の乾燥を防ぐ、マスクの着用、家族でのタオルの共用を避ける、などです。

  • 感染症にかかるとIQが低下します

    デンマークのコペンハーゲン大学の研究によると、
    胃腸炎や皮膚炎などの感染症にかかるとIQが低下すると判明したようです。

    The Association between Infections and General Cognitive Ability in Young Men – A Nationwide Study

    調査方法は、1974年~1994年生まれのデンマーク人19万人を対象とし、
    2006年~2012年にかけてIQテストを実施。
    その際に対象者の35%が何らかの感染症で入院した経験がありました。

    IQテストの結果、感染症で入院したことがあるグループは、
    そうでないグループに比べて平均IQが1.76ポイント低かったとのこと。

    また、感染症で入院した経験が5回以上の人は、
    平均IQが9.44ポイント低かったそうです。

    研究者はこの結果を、感染症が脳にダメージを負わせていることを確認できたと見ているようです。
    ウイルスや細菌が直接脳を侵しているのではなく、
    感染症による炎症反応が脳に悪影響になるとのこと。

    感染症を患った年齢も関係ありそうなんですね。
    子どもの頃の感染症は、大人よりもいっそうダメージが大きそう。

  • スナックの魅力は炭水化物と脂肪の割合が決めている

    米国立衛生研究所の研究によると、
    スナック菓子の魅力は、炭水化物と脂肪との割合が決めていたとわかりました。

    Fat/carbohydrate ratio but not energy density determines snack food intake and activates brain reward areas

    研究方法は、18匹のラットに炭水化物と脂肪が様々な割合のスナック菓子を食べさせ、
    どの割合のスナック菓子を好むかを調査。

    するとポテトチップスと同じ割合のスナック菓子を最も好むと判明。
    この割合は脂肪35%、炭水化物49%です。

    その後、ラットの脳の活動パターンを測定すると、
    ポテトチップスと同じ割合の場合に、
    報酬と依存に関する領域が最も活動的になるとわかったそうです。

    いわばスナック菓子依存ってことですね。
    実験は小規模実験だし、人間にも同じことがあてはまるかは不明です。
    しかしスナック菓子が多くの人に好まれているのは事実なので、
    人間にも脂肪と炭水化物との割合が好みを決める
    という現象があてはまるんじゃないでしょうか。
    今後の追試待ちですね。

  • プリオンは植物の中でも保存され生物濃縮が起きる

    米国テキサス大学の研究によると、
    プリオン(異常化タンパク質)は植物の中でも保存されると判明しました。

    Grass Plants Bind, Retain, Uptake, and Transport Infectious Prions.

    研究方法は、プリオンに汚染された脳抽出液に植物を浸し、
    よく洗った後で植物に残留しているプリオンを調査。
    するとプリオンは葉や根に結合していると判明。

    更にプリオン残留植物を動物に食べさせたところ、
    その動物はプリオン病となって死亡しました。

    更に実験を行い、プリオン病の動物の糞や尿を植物にかけると、
    植物にプリオンが結合していることを確認。

    また成長中の植物にプリオンに汚染された脳エキスを噴霧し、
    その後49日間、生育させたところ、
    プリオンはそのまま植物の体内に保存されていたようです。

    更に種をプリオンの汚染された脳エキスに晒し、
    その後、普通に生育させた場合も、プリオンが残っていたとのこと。

    これらのことは、初めの汚染は低濃度でも、
    植物と動物とを行ったり来たりすることで、
    徐々に高濃度にプリオンが溜まることを示唆しています。
    生物濃縮と同じことですね。

    単に感染した動物の脳や脊髄を取り除けばOKと、楽観視はできないと思います。

  • カフェイン飲料を毎日飲む人は勃起障害になりにくい

    アメリカの国民健康栄養調査を元にした米テキサス大学の研究によると、
    カフェイン飲料を毎日飲む男性は勃起障害になりにくいそうです。

    Role of Caffeine Intake on Erectile Dysfunction in US Men: Results from NHANES 2001-2004

    研究は3724人の男性を対象に、毎日飲んでいる飲み物の記録をつけてもらい、
    勃起障害との関係を調査しました。
    すると、毎日カフェインを85~170ミリグラム摂っている男性は、
    そうでない男性に比べて勃起障害になるリスクが42%低かったとのこと。

    コーヒー1杯のカフェイン含有量は、約100ミリグラム。
    なので、コーヒー1~2杯の量に相当します。

    これはカフェインには血管を拡張する作用があり、
    血流が良くなることで勃起障害になりにくいからだそうです。