残念な人の思考法というタイトルなので、残念な人=低能や無能のケーススタディかと思ったら違った。
実際の内容は、「高学歴で頭はいいのに仕事の効率が悪い人」に改善方法をアドバイスしたケーススタディ。
残念な人の思考法(日経プレミアシリーズ)
なぜ効率が悪いかというと、優先順位を考えていないから。
全体の手順を決めてから、個別の手順を実行するのが効率的に仕事をする基本で、
優先順位の付け方を塗り絵に例えて、まず全体の枠を描いてから中を塗ると塗りやすいと説明している。
本の主旨とはずれて、自己啓発みたいな内容も多々あって、全体的には散漫。
あと、著者が見聞きしたうまい仕事の仕方などの実例もあって、
アウディが無料で洗車サービスをするのはなぜか、という話しは面白かった。
リピーターの獲得ってことだけど、店舗に来させることで客が自然に商品に詳しくなるらしい。
それとキレイなアウディを乗り回すことになるので、それが宣伝になると分析している。
カテゴリー: 読書メモ
-
残念な人の思考法
-
意識高い系という病
「意識高い」って言葉をあちこちで見かけるようになって、胡散臭く思っていたので買ってみた。
その「意識高い」人の実態を、著者自身の反省も踏まえて警告する本だった。

「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー (ベスト新書)
・就活が苦しいと訴える学生がいる一方で、楽しんでいる学生もいる。楽しんでいる方は「意識が高い」。
・セルフブランディングは騙しに近い手法。
・肩書きだけでセルフブランディングしてる。
・人脈もセルフブランディングのためのツール。
・イベントで講演を頼まれても、イベントを主催している「俺」をアピールするセルフブランディングに利用されるだけ。
・会ったばかりなのにメール攻撃で熱いお礼状を送る。
・茂木健一郎や佐々木俊尚のような人は本当に見える嘘を拡散している。
・キュレーションはバカがやると痛々しく格好悪い。
・Facebookは中年のリア充自慢で溢れていて、意識の高い若者は実は言われているほど関心がない。
・ツイッターやFacebookはブロック機能で見たくないものを排除できるので、あっという間に「俺様ワールド」ができる。
・自分磨きは自分の業務に関係のあるところから始めないと意味が無い。
・中途半端に意識が高くなっても何も変わらない。
などと、かなりバッサリ斬ってる。
と言っても、読みながらやっぱりそうかと納得したけど。
意識を高くして行動しないといけないと思い込んでいる人のための「解毒本」って感じだった。
意識が高くないといけないと、色んなビジネス書や雑誌で煽ってるものねえ。 -
不愉快なことには理由がある
現代日本の俗説へのツッコミや社会時評を羅列した、エッセイ集だった。
不愉快なことには理由がある
テーマ数は87もあるけど、1テーマ1000字程度ですぐに読める。
進化論を社会批評に応用って触れ込みなので、著者自身が生物学者なのかと思ってたら関係なかった。
単に進化論的な本をいろいろ読んで社会批評にあてはめているだけだった。
だからほとんどのテーマには、参考文献が載ってる。
そもそも進化論関係無いじゃんってテーマも多い。
個人的に興味深いのは、ベーシックインカムを実行した国がすでにあったこと。
1795年のイギリスでスピーナムランド法というベーシックインカム同様の法律が施行され、1834年には廃止となったらしい。
働いても働かなくても金がもらえるので、働かないやつが続出したんだという。
一番割を食ったのは、「物乞いのように生きるのは嫌だ」という自立心を持っていて真面目に働こうとしていた人達で、その人達は破産してしまったんだとか。
当たり前のことだよねえ。同じような事は共産主義や社会主義ですでに起きてたみたいだけど。
あと「日本人特殊論」を否定している。
日本人論のレジュメを、日本人の分析とは知らせずにオーストラリア人の学生に読ませたところ、彼らは自分の国の分析だと思ったそうな。
言うほどの特殊性は無いってことだろうけど、もしかしたらオーストラリア人と日本人との性格が意外に似ているだけかもね。
生活保護の不正受給と漏給(本当に必要な人が受給できない)はトレードオフの関係があり、不正受給を減らしたいなら漏給が増え、漏給を減らしたいなら不正受給が増えると言ってるけど、現実にはそのようなトレードオフになっていないと思う。漏給で「おにぎり食べたい」と餓死する人がいるし、不正受給は相変わらずなのに、トレードオフじゃないじゃないの。餓死する人が出ているけど、不正受給は減ったのならわかるけど。
ほか、ダイエットで成功するには「自己コントロール力」を消耗するので、自己コントロール力を使い果たしてしまうことで、ほかのことが達成できなくなるという話や、1枚2円のレジ袋を使わせないで買い物袋を持参させるには、得することよりも損することを訴えるという話が面白かった。そうすると、たった2円差なのに買い物袋を使う人が増えるそうな。
それと気になったのは、公立学校でイジメが起きない理由に、イジメが起きると評判が悪くなって優秀な生徒が入ってこなくなるのと、問題のある生徒はすぐに退学にするからと言ってる。
まあそうなんだろうけど、私立に隠蔽体質が無いことは無いと思うけどなあ……。
1400円したけど、内容の軽さから言って新書程度の値段だったらいいかもね。 -
ゲーム Super 27 years life
飯野賢治が亡くなったことで、本棚から引っ張りだして再読した。

ゲーム―Super 27years Life
飯野賢治の回想録で、小学校と中学校の頃の話から、中卒でドロップアウトして印刷会社でシンナー吸ってラリっていたという話になり、そこからゲーム業界へ入ってウルトラマン倶楽部2のシナリオを担当し、40万本売れたとか、その後Dの食卓を作って話題になり、そしてエネミーゼロがヒットしたくだりで終わり。
昔のゲーム業界はだいぶユルかったんだなって感じ。
アーノルドパーマーの影響でスーツを着ていたから、印象は良かったらしいけど、シンナー吸っていたような堕落した生活から一転してるのが面白い。
D食の売り方の件でソニーに不信感がわき、エネミーゼロではソニーから出す予定だったのにセガに急遽変えたというエピソードの裏事情もわかる。
どうも男気のないやつが嫌いみたいなんだよね。
その際の佐伯というソニー側の人とのやり取りが面白い。
いわば佐伯さんを裏切ってセガへ行ったのに、それでも二人だけは仲の良い関係が続いているっていう。
ソニー側の社員は呆気にとられていたらしいけど。
そのあとのエネミーゼロの音楽担当のマイケル・ナイマンとの交渉の様子も面白い。
基本的に物怖じしない人なんだよね。
ナイマンに細かく指示を出して、それを「イーノが監督だから指示していい」と認められるくだりとか。
最後、エネミーゼロ発売で首尾よく30万本売れ、追加で15万本出荷し、大成功って感じの幕引きになってる。
飯野賢治のゲームはD食~エネミーゼロ~風のリグレット~D食2まで買っていたけど、まさか亡くなるとはねえ。
全編通読しても、こんな急死するとは思えない読後感がある。
最近ゲームを作ってたみたいだし、もっとこの人のゲームを遊んでみたかったな。 -
ウェブで儲ける人損する人の法則
要するに
「ウェブを金儲けに利用するには下世話な話題を提供せよ」
って本。
ウェブで素晴らしい人生に変われるというキレイ事を言う人には、そんな甘い話はねえよと否定的。
ウェブは早いもん勝ち
釣り見出しでクリックさせる
手間をかけずにPVを稼ぐ
ニュースサイトに配信してもらうことでSEO対策になる
コバンザメで補足情報を作る
クレームを受けないネタを出す(訴えられるので)
個人の実名を出さない(訴えられるので)
不祥事を追求しない(訴えられるので)
主観を書かない
こういったことを具体的な実例を出して説明してる。
個人的見解を良くも悪くも簡単に発信できるのがウェブの特徴なのに、主観を否定するのはどうなんだろうと思うけど、金稼ぎにフォーカスするなら書かないほうがいいのだろうね。
釣りタイトルの作り方は、なぜそのキーワードやフレーズを選んだのかの思考プロセスをちゃんと解説してるのが参考になった。
後半では著者がコンサルしたらしいNEWSポストセブンの立ち上げの経緯も語ってる。
これは一般人には真似しようがないけど、全体的には個人ブログでアフィリエイト収入が欲しい人向けの内容だと思う。
自分もアフィリエイトをやってるので、そういう目線で読んだってことだけど、何らかの専門技術者がブログで稼ぐ方法とかとは対極の手法じゃないかな。
基本「コバンザメ」なわけで、何も提供できるものが無い人向けというか‥。

ウェブで儲ける人と損する人の法則 -
黒死館殺人事件
衒学的で読みづらいという評は知ってたけど、有名なミステリらしいので読んでみた。
たしかに、ヨーロッパの絵画や美術品や稀覯本、宗教逸話とかの話題がすごく多い。
ほぼ全部知らないので、正直言って読むのがうんざりだった。(^_^;)
ググって調べようとしたけど、数が多くて面倒くさくってやめた。
探偵役の「法水」は、それらの知識を真犯人を探す心理洞察の為に散りばめているけど、初見だとどれが伏線に相当するのかとても判断できない。
会話内容から犯人の心理を見抜くっていう意味では、刑事コロンボに似てる。
でもコロンボはわかりやすいのに対して、黒死館は知識が無いと言い間違えてるのかさっぱりわからない。
実際の法水の推理は、何度も外れて二転三転する。
完全に的外れではなく、ある程度は合ってるけど真相をズバリと見抜いたわけではなく、新事実発覚などで何度も推理しなおしてる。
犯人をあぶり出すために意図的にウソをついて人を追い詰めるくだりもあるけど、正当な推理とまったく区別がつかない。後出しジャンケンで誤魔化してる?とも思えた。
そういう怪しげな捜査方法なので、探偵役が実は犯人っていうパターンじゃないの?と疑いつつ読んでたけど、違った。
真犯人は、あたかも誰かを庇って証言を控えてるような態度だし、法水も真犯人を見抜けずに同情的だったから、まさかこいつが真犯人だったの?と驚いた。
最後まで読んでも、真犯人の犯行動機がさっぱりわからない。遺伝的な犯罪者ってことらしいけど。
ただ、黒死館を作った算哲は犯罪者の遺伝性を否定する実験の為に館とその住人を住まわせたわけだけど、遺伝的犯罪者が真犯人だったことで算哲の考えは間違っていたことになる、という皮肉なオチは面白い。
物語の筋だけなら、犯人候補が変わっていくどんでん返しは面白い。
でもそれは、多種多様な「教養」に紛れているので、初見では筋を追うのだけでも大変だった。
ドグラ・マグラに並ぶ日本三大奇書って評価らしいけど、衒学的で読みづらいミステリって感じなだけで、奇書ってほどでは無いと思う。
黒死館殺人事件 (河出文庫) -
ソーシャルもうええねん
ソーシャルメディア批判の書。
でも実際の記述は前半の半分くらい。
あとは著者の半生を交えて、非コミュグラマー(コミュニケーション能力のないプログラマー)の処世術指南の書って感じだった。ソーシャルの話としては、
・ツイッターやFacebookの本当のユーザー数なんてわからない。
・ソーシャルゲームはおっさんが金を払い、若者が無料で遊んでいる。
・ツイッターのフォロワーなんか金で買える。レディガガもオバマも、金で買ったらしきダミーアカウントで溢れているらしい。
・Zyngaが赤字なのは、貧しい国のユーザーが大量に遊んでいるから。
あと、ソーシャルと関係ないものでは
・年収12億円アフィリエイターの実態は大して儲かってない。
・1日で作ったサイトを150万円で売った。
・iPodが売れたとき、パナソニックは何をしていたか?
という話が面白かった。「ソーシャルもうええねん」というタイトルと、ちゃぶ台返しをやってる表紙絵の割に、中身は真面目。
もっと色んなソーシャル関連の出来事を、暴論気味にバッサリと次々に斬りまくる本かと思ってた。
ソーシャルもうええねん (Nanaブックス) -
日本は悪くない悪いのはアメリカだ
昔読んだ本も、感想を書いていくことにした。
日本は悪くない―悪いのはアメリカだ (文春文庫)
おおまかに分けて2つのテーマがある。
前半はアメリカ批判。
アメリカと日本の貿易摩擦は、
アメリカの経済政策が間違っていたから、と主張している。
国内生産力が低いままなのに、
大規模な減税を行なって消費(内需)を増やしたため、
輸入超過となったと。
でもこのおかげで、日本はオイルショック以後に経済成長できたわけだよねえ。
アメリカがガンガン日本製品を買いまくったわけだから‥。
それと、これと引換にトヨタがアメリカに工場を作ったわけだよね。
アメリカの自動車産業には、売れる車のラインナップがなかったんだし。
生産力はあったんだろうけど、魅力的な商品がなかった。
生産力だけの問題じゃないんだろうね。
後半は「国民経済」という概念を提唱している。
それは「国民の雇用を確保し、所得を上げ、生活を安定させること」だそうで。
チリが自由貿易を採用し、国内経済がめちゃくちゃになったことと、
イギリスがインドの紡績産業を破壊したことをあげて、
自由貿易は外国の産業を破壊する「凶器」にもなる、
ということで、自由貿易には反対してる。
TPPも自由貿易協定だっけ。
TPPの是非は自分にはわからんけど、参加したらアメリカが一人勝ちするだけじゃないの?
でもアメリカのどの市場かは忘れたけど、日本の参加に反対している企業もいたっけ。
アメリカが当初、日本の参加は予定してなかったのは、自国産業が破壊されるのを恐れていたから?
日本の産業っていっても、自動車はまだ行けるだろうけど、家電は東南アジア優位でダメだし、コンピュータデバイス系もダメだし、
やっぱりトータルでは日本に不利だと思うんだよねえ。 -
ドクター苫米地が真犯人を追う! 11大未解決事件
苫米地氏のマインド系の本は何冊も読んでるけど、この本は犯罪プロファイリング。
苫米地氏がそんな本を出すのは、自分にはちょっと新鮮だったので読んでみた。 (さらに…)