厚労省によるパワハラの定義

厚生労働省が2017年5月から計10回の検討会を行い、パワーハラスメントの定義を公開しています。

「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」報告書を公表します

その定義は以下の6つのケース。

  • 暴行・傷害(身体的攻撃)
  • 脅迫・名誉毀損・侮辱・暴言(精神的攻撃)
  • 隔離・無視・仲間外し(人間関係からの切り離し)
  • 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
  • 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じ
    ることや仕事を与えないこと(過小な要求)
  • 私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

以上の6つの状況で以下の3つの条件が当てはまるとパワハラとのこと。

  • 優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
  • 業務の適正な範囲を超えて行われること
  • 身体的もしくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること

以上から、パワハラに当てはまるケースとそうでないケースが例示されています。

例えば上司が殴る蹴るなどの暴行をするのはパワハラ(優越的な関係に基づいて、業務の適正な範囲を超え、身体的苦痛を与えている)。
一方、同僚間の喧嘩はパワハラではないようです。
この場合、平社員でも先輩後輩関係は上司とは言えないけど実質的に優越的な関係はありますよね。
先輩後輩関係はどうなんですかね……。

上司が部下に人格を否定するような発言をするのはパワハラ(優越的な関係に基づいて、業務の適正な範囲を超え、精神的苦痛を与えている)。
一方、服装の乱れや礼を欠いた言動を注意しても直さない為、強く叱責する場合はパワハラではない。

自分の意に沿わない社員を仕事から外し、長期的に別室に隔離したり自宅研修を命じるのはパワハラ(優越的な関係に基づいて、業務の適正な範囲を超え、就業環境を害している)。
一方、新人教育の為に短期集中的に別室で研修を行うのはパワハラではない。
これでは新人に研修と称して人格を否定するセミナーに出席させるとかは漏れますね。

上司が部下に長期間にわたる、肉体的苦痛を伴う過酷な環境下での勤務に直接関係のない作業を命ずるのはパワハラ(優越的な関係に基づいて、業務の適正な範囲を超え、身体的苦痛を与えている)。
一方、社員教育の為に現状よりも少し高いレベルの業務を任せるのはパワハラではない。
これも肉体的苦痛や精神的苦痛が伴わないなら、勤務に直接関係がない命令を長期的にやらせるという抜け道がありますね。

上司が管理職である部下を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせるのはパワハラ(優越的な関係に基づいて、業務の適正な範囲を超え、精神的苦痛を与えている)。
一方、経営上の理由により、一時的に能力に見合わない簡易な業務に就かせるのはパワハラではない。

集団で同僚1人に対して、職場内外で継続的に監視したり、他の社員接触しないよう働きかけたり、私物の写真撮影をしたりするのはパワハラ(優越的な関係に基づいて、業務の適正な範囲を超え、精神的苦痛を与えている)。
一方、社員への配慮を目的として、社員の家族の状況等についてヒアリングを行うのはパワハラではない。
このケースだと、上司の命令ではないのなら、つまり同僚が自発的にやってるケースだとパワハラではないですね。
部下に忖度させて、職場イジメにすり替える事が可能ですね。

暴力については既存の刑罰で対応できるものの、その他については刑事・民事での不法行為化までは検討されてないようです。
事業主への民事訴訟も既存法で対応できるので、新たに不法行為化するまでもないと。

定義だけを公開しても、特にパワハラを減らす効果はなさそうですね。

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