映画オデッセイのあらすじと感想

オデッセイは宇宙飛行士ワトニーが、単独で火星に向かってサバイバルする物語。

前半はまあ面白かった。
後半は陳腐。
リドリー・スコットの作品とは思えない出来でしたねえ……。
これから見る人は、B級SF映画として見れば不満は無いかも。


火星での資源採掘計画があり、
長期ミッション用の居住モジュールや、
生産モジュールを先行して送っていたという前提。

火星で資源採掘用サンプルを回収してたら、急に砂嵐が接近。
衛星軌道上の母船の映像から嵐の接近を察知してたけど、嵐に襲われるのが早すぎ……。
まあ急に天候が悪化したという設定ではありますが。
火星ではそんなに突発的に嵐が発生するんですかね。

嵐を避けるべくクルーは帰還船に乗り込みますが、
ワトニーだけは不慮の事故で船外に落ちます。
嵐に巻き込まれる帰還船も倒壊の恐れがあり、
クルーはワトニーを見捨てる決断をして火星を離陸。
嵐が来たら倒壊の恐れがあるような帰還船って設定自体が不可解。

とは言え、ワトニーは負傷しつつも生存。
自力で医療キットを使って、体に刺さった破片を手術で取ってた。
痛がってたけど、医療キットの中に麻酔注射の類がないのは不思議……。
長期ミッションの為に物資を先行して送ってたのに、麻酔は不要と判断してたんですかね?

NASA側はワトニーが死んだと断定。
局員が生存の可能性を調査するよう上申しても、
NASA長官はマスコミに叩かれるのを恐れて及び腰。

地球との通信は設備が無いので不可。
しょうがないので居住モジュールの設備でサバイバルするハメに。

前半は農作物を育てるだけ。
火星の土を集めて畑を作り、クルーが居住モジュールに残したウンコから肥料を作ってたw
既にサバイバルに必要な設備は揃ってるので悲愴感は全然ないです。

ただ、火星の重力は地球の1/3なのに、
主人公の動作は地球と変わらないのはさすがに違和感……。

赤いフィルターをかけたような色味の映像だったけど、
現実の火星の景色は実は地球とあまり変わらないという説もある。
まあ赤っぽい景色の方が「火星らしい」んでしょうか。

あと母船ヘルメス内のシーンが宇宙船とは思えなかった……。
棚とかテーブルとか、私服も普通だし。
一応、遠心力を利用して疑似重力を発生させている設定のようですが、
棚やらテーブルは動かなさそうな構造の方が「らしい」わけで。
地球のショッピングセンターで売ってる感じなのはどうかと……。
低予算映画かなって印象でしたね。

中間でNASAが衛星写真から火星地表に生存者がいると把握。
しかし当初はただ見ているしかできなかった。
救出船を作るにしても6ヶ月は必要で、
地球から火星までは早くても9ヶ月は必要だった。
でも淡々と脱出計画を立てる主人公には、やっぱり悲愴感はなかったw

主人公はかつて火星に送ったマーズパスファインダーを砂の中から発掘。
マーズマスファインダーの通信装置は生きていた。

それを利用して地球との通信に成功。
探査機の出力で地球に届くの?と思ったけど、
火星上空の衛星がキャッチしたみたいですね。

当初は静止画像のみなので、パネルに文字を書いて写真を撮影。
それではNASA側から情報を得るのが難しいので、
15進数を利用した通信を考案していた。
主人公がかなり頭いいので、やっぱり悲愴感はない。

この通信で文章を通信可能となり、
NASAから装置の改良方法などを教わり、
パスファインダーの装置をPCに接続してチャットが可能になってた。
ただし送受信には本来36分はかかるという設定。
映画ではリアルタイムでチャットしてるかのようだったので、
いわゆるSF映画っぽさは無くなってた。
地球上でチャットしてるの?って印象……。
こういう場面も「らしく」作って欲しいのですよねえ。

作物生産は順調で、救出計画も余裕があった。
でも農作物モジュールの爆発事故で作物は全滅。
ストックは合計約600日分で、救出計画には886日は必要だった。

食糧不足をどうするかってのが後半の山だけど、
特に機転を利かせるのではなかった……。

まず破損して外気に剥き出しとなった居住モジュールの壁をビニールで修復。
一応、ダクトテープで補強していた。
砂嵐が来てたけど、耐えたっぽい。

それから食糧を節約して食べていた。

救出船は通常の点検などを省いて打ち上げし、日数を稼ごうとしてた。
そのせいで、実際の打ち上げではロケットが爆発炎上。
そこは確実性を重視すべきでしょと思ったら案の定……。
コストが莫大だし、作り直しは日数の制約から実質不可能だし。

ワトニーは絶望的になり、NASAに遺言を送ってた。
ワトニー側では打つ手無しだった。

NASA側では宇宙力学課の天才学生が新しい計画を説明してた。
それは地球と火星との往復船ヘルメスを利用するもの。
地球に帰還中のヘルメスを加速し、
グラヴィティアシストで火星に向かわせるというもの。
でもこの程度の案ならNASAのメンバーが思いつきそうなんだよね……。

でもNASAはこの案を拒否。

それでヘルメスへの秘密通信を送り、火星に戻るよう依頼。
この通信は画像ファイルに偽装していた。
でも画像は無意味な文字列で、
偽装ファイルだとバレバレな気が……。
もっとも、暗号化してるので中身は読めないだろうけど。

ヘルメスのクルーは火星に戻る案を承諾。
クルーが望んでいる事で地球側でも燃料や物資を用意。
ヘルメスに十分な燃料や物資を積む為、
中国の太陽船と呼ばれるロケットを使ってた。
この中国要素って要らないような。
スポンサーに中国企業が参加してるんですかね。

ワトニー側はローバーを改造させ、バルーンで浮力を持たせていた。
後で調べると、これは水を作ったり電気を発生させる機材を運ぶ目的があるらしいんですが、
バルーンとの関係が作中で何の説明もないので見てる間は意味不明だった……。

ワトニーの新たな帰還方法として、実は帰還ロケットが既に火星にあったと判明。
これは将来の火星探査クルーが帰還する為のロケットを事前に送っていたもの。
だったら遺言を送ってたのはなんだったんだと……。
何でNASA側も誰も帰還ロケットを忘れてたのか謎すぎる。
これではNASAが低脳組織に見えてしまう。
それに今までのサバイバルは何だったのか。

帰還シーンも地球で火星との通信を世界配信してたけど、
あたかもリアルタイム映像のように見えたので、違和感……。
世界配信シーンは無い方が緊張感が維持できたような……。
あとNASAと火星上空のヘルメスとの通信もリアルタイムに見えた。
リアリティレベルが落ちるので、これも要らん気がしますね……。

ワトニーの帰還ロケットは所定の高度よりも早く脱出ポッドを放出してしまう。
そのせいで高度が足りなかった。
このロケットを遠隔操作するって設定はどうなったのか……。
遠隔操作のミスなのか説明がない。

ワトニーの帰還船をヘルメスが拾うには速度が違いすぎた。
でもヘルメスには十分な燃料が無いので、
速度を落とすわけにはいかない。

というわけで、ヘルメスは砂糖と液体窒素から作った簡易爆弾で隔壁を壊し、
空気の放出を利用して減速という案を実行。
ワトニーも宇宙服を破って空気の放出を利用して加速。
この辺からはもう、さすがにリアリティが欠片も無くなってた。

宇宙服ってそんな容易に破れるの?とか、
宇宙船を敢えて破壊するとかリスクが大きすぎるので……。
空気の放出程度のエネルギーで減速できる燃料すら無いのは不自然すぎる。

宇宙服を破った際の空気の放出が長時間続いたり、
その勢いがありすぎて、まるで小型ロケットのよう。
火星の重力に逆らって高度を上げられる推進力が生まれるわけがない……。

エピローグは地球帰還後、ワトニーが訓練生に自分の体験を話してた。
正直、蛇足な気が……。
「無事帰還できた」ってシーンで終われば良かったんじゃ?

にほんブログ村 その他生活ブログ 雑学・豆知識へ
にほんブログ村

この記事のショートリンク

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください