アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉

最近話題なので、アドラー心理学の本を読んでみた。

アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉
この本はアドラー心理学の理論を解説してない。
100の言葉を抜粋しただけ。
というかアドラーは理論化せずに亡くなったらしい。
正直言って、中身は無内容なポジティブシンキングとしか思えない。
「人生は変えられる」「人生はシンプル」「人生は自分の考え方で決まる」「遺伝もトラウマもあなたを支配していない」など。
無意識を否定してるのかなと思ったら「意識も無意識も一見矛盾しても同じ目的に向かっている」と言ってる。
そう言えるケースはあるだろうけど、一般論としてもそう言えるのかねえ。
まあ私は専門家じゃないし、わからないけどさ。
一方、矛盾に思えることも言ってる。
例えば「人はライフスタイルを10歳位で完成させ、一生使い続ける」と。
アドラーは性格をライフスタイルと言い換えてるけど、この言葉が正しいなら人生を変えようがないと思うのだけど……。
でも「ライフスタイルは変えられる」とも言ってる。しかしこれは「人生の半分の時間を使ってライフスタイルの書き換えを終える」と言ってるので、容易ではない。
その一方で、ライフスタイルは死ぬ2~3日目でも変えられると言っちゃってる。
「親からがみがみ言われたから暗い子になるのではない。暗い子になることを選んだのだ」と言ってる一方で、「子どもにとって家族は世界そのもの。親から愛されなければ生きていけない。その為の命がけの戦略が性格形成になる」とも言ってる。
だったら暗い子になるのが、親から愛される命がけの戦略だったんでしょ?
それを「暗い子になることを選んだ」とは言えないと思うのだよね。
「罰を与えるのではなく、結末を体験させるのだ。子どもが食事の時間になって戻ってこなければ、食事を出さなければよい」と言ってるけど、これは「罰」を「結末を体験させる」と言い換えているだけとしか思えない。
食事の時間に戻ってこないという原因と、食事を出さないという結末に因果関係があるから罰になるわけで、因果関係がないなら、それは罰でなく虐待でしかない。
あと「幸福な人生を歩む人のライフスタイルはコモンセンスと一致している。歪んだ私的論理に基づく性格では幸せになれない」と言ってる。
このコモンセンスとは、「個人にとっても組織や家族にとっても共に受け入れられるような意味付け」と言ってる。
私的論理とは、「個人にとってしか受け入れられない、共同体では受け入れがたい意味付け」と言ってる。
でも「子どもが学校でいじめられていたら、無理をして行くべきでないのがコモンセンス」とも言ってる。
この場合、学校に通うこと=共同体で受け入れられる意味付け、いじめで学校に行かない=個人にとってしか受け入れられない意味付け、だと思う。
つまり私的論理に該当すると思うのだけどねえ……。
一部の理屈は納得。
「不健全な人は自分を被害者と思わせて何もしない」
「不健全な人は相手を変えようとする」
「人は正の注目が得られないと負の注目を得ようとする。それでも注目されないと、自分の無能さを見せつけようとする」
「世話好きな人は相手に依存して欲しい」
「問題行動に注目すると、その問題を繰り返す。叱ることは悪い習慣を身につけさせるトレーニングになる」など。
結局「理論」ではないので、断片的な言葉それぞれの是非を判断するしかない。
他にもアドラー心理学の入門書としてふさわしいものがあるようなので、あえてこの本を買う意義は感じない。

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