なぜ闇バイトの指示役を捕まえるのが困難なのか

闇バイト強盗事件では実行犯ばかりが捕まり
「指示役」を捕まえるのが困難な理由は、以下のような要因があります。

1.複雑なピラミッド構造

この種の犯罪組織は、複雑なピラミッド型の構造を持っています。

首謀者
指示役
複数の中間介在者
実行役

この階層構造により、上層部と実行犯の間に距離が生まれ、
直接的なつながりを断ち切っています。

2.高度な匿名性

指示役は自身の身元を隠すために以下のような対策を行っています。

本名を使用しない
秘匿性の高いアプリを使用して通信
30以上のアカウント名を使い分ける
実行役との完全な非接触を維持(上述のピラミッド構造)

3.地理的な要因

事件が関東に集中しています。
「〇〇の植木の下に置け」など、細かい指示が出ていることから、
指示役は土地勘のある人物だと推測されます
奪った金の回収が迅速で、警察の捜査の前には逃げています。
もし関東以外に指示役がいるなら、素早い回収は困難です。

よって、指示役も同地域にいる可能性が高いと考えられるわけです。

4.捜査の難しさ

警察の捜査には以下のような困難さがあるようです。

スマートフォンのデータは暗号化されており、解析が難しいようです。
また、内部データをすぐに削除するので証拠が失われる。

防犯カメラ映像はあちこちに大量にあり、関連映像の特定に時間がかかります。
映像の画質が悪く、人物特定や周囲の状況の分析も難しいようです。
またデータ保存期間は短く、重要な証拠映像が失われます。

指示役は過去に特殊詐欺や他の犯罪に関わった経験がある可能性が高く、
警察の捜査手法に精通している可能性があります。

5.金の移動の追跡が困難

お金の動きには痕跡が残るため、
警察はその痕跡が消えてしまう前に捜査を進める必要があります。
しかし、ピラミッド構造で金の移動が追跡しにくいこと、
架空口座を利用していること、
匿名性が高い通信手段や、暗号通過に変えていることも追跡困難な理由です。
または現金の直接手渡しも追跡が困難です。