カリフォルニア大学サンタクルズ校の天文学教授によると、
初期太陽系にて木星は今よりずっと内側にあり、
初期に形成された惑星をどんどん破壊していたようです。
根拠は、天の川銀河の恒星系を観測すると、
恒星の周囲のごく近い距離に岩石型の巨大惑星が多々見られること。
一方、太陽系近傍には小サイズの岩石惑星しかありません。
これは初期太陽系では木星がもっと内側にあり、
木星が巨大岩石惑星を引っ張って衝突させていたと考えると説明がつくとのこと。
木星はその後、土星の重力で引っ張られて今の位置まで移動。
木星で破壊された惑星の破片が集まり、
今の水星や金星、地球、火星が生まれたと解釈すると、
他の恒星系の観測データと辻褄が合うようです。
つまり地球は「第二世代」の惑星だったと。
この説が正しいなら、惑星の形成に必要な時間は従来の説よりも短いことになります。
既存の説では、太陽は今から50億年前に生まれ、
地球の推定年齢は45億年ですから、
5億年かけてチリが集まり岩となり、岩が集まり小惑星となり、
小惑星が集まって地球などの内惑星ができたとされています。
地球など内惑星が第二世代なら、5億年の間に「世代交代」があり、
第一世代の巨大岩石惑星は極短期間で形成されていたことになります。
(1)第一世代惑星の形成
(2)木星による破壊
(3)第二世代惑星の形成
という三段階のプロセスが必要ですから。
また、太陽が核融合を始めたことで太陽風が生まれ、
周辺のガスを押し出して今の木星や土星の位置にガス惑星が誕生した、
という説も見直しが必要になります。







