カオス理論の「バタフライ・エフェクト」をテーマにしたタイムリープ系SFとして有名。
知名度は高くて私も知っていたけど、見たことはなかった。
最近になって、ディレクターズカットと劇場公開版がセットになったDVDが発売されたので、購入して視聴した。
内容は、子どもの頃から記憶が飛ぶ持病を抱えていた男性「エヴァン」が大学生になり、意識が子供時代に戻る体験をします。
その体験は、子供時代に記憶が飛んでいた部分と一致します。
始めは夢かと思っていたら、事実だったとわかります。
そして、意識が子供時代に戻った時の行動が、大学生の自分の周りの現実に影響を及ぼし、現実が変化すると気づきます。
そうして過去の不幸な出来事を修正しようとしますが、何かを良くする引換えに別のものが悪化するというジレンマを味わい続けます。
最後に主人公は、すべてを無かったことにする為の行動を取り、目論見を果たします。
ディレクターズカット版と劇場公開版は、最後に主人公が取る行動が異なります。
ディレクターズカット → 母親の胎内の赤ん坊に戻って臍の緒で首を絞めて自殺。主人公が存在しなかったことになり、周囲の人物の不幸もなかったことに‥。
劇場公開版 → 幼い頃に好きだった女の子に暴言を吐いて、自分への恋心を無くさせます。彼女の両親が離婚する際にどちらについていくかを選ぶ動機が変わり、主人公との関係が切れます。その後二人は別の人生を歩み、それぞれが少なくとも不幸にはならずに生きていることを示唆して終わります。
自分の好みは、「バッドエンド」的なディレクターズカット版です。
主人公は精神病の父親に絞殺されかけた経験がありますが、記憶が飛んでいました。
能力を使ってその時間へ戻ると、父親が未来の主人公の意識が子ども時代に戻ったと気づきます。
実は父親も同じ能力を持っていると話します。
父親は能力が危険すぎる為に使わないよう警告しますが、「有益」に使おうと主張する主人公を危険視し、絞殺しようとしていたのです。
このことから、タイムリープは遺伝的な力だとわかります。
赤ん坊に戻って自殺した際に、母親が3回流産したことを医師に訴え、泣きます。
ということは、過去の3人ともが主人公と同じようなジレンマに悩まされて赤ん坊に戻って自殺したのでは?という推測が成り立ちます。
ディレクターズカット版は、父親が警告したように、過去を変えたいという願望は愚かしく不健全で、自分の首を絞めるだけだというメッセージを読み取れます。
また、主人公が冒頭で悲壮な覚悟でタイムリープするシーンが、伏線としてつながります。
一応グッドエンドとなった劇場公開版だと、冒頭の悲壮な覚悟は何だったんだ?と‥わざわざ冒頭で見せる意味が無くなっています。
それに劇場公開版だと、あまりにあっさりと好転してしまうのが拍子抜けです。
なんで最後のタイムリープだけは「バタフライ・エフェクト」が起きなかったの?と疑問に思うわけです。
起きていたとしても「彼女」を救えればそれで良いと割り切ったのかもしれませんが、描写はありません。
最後に、バタフライ・エフェクトというタイトルはあまり良くないと思います。
元の意味は、「ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き起こす」という壮大な意味なので、主人公と周辺の人物の人生が変化するという程度の物語では、正直って名前負けの印象があります。
物語は面白かったのですが、別の名前のほうが良かったんじゃないかなと‥。
バタフライ・エフェクト DVD オークション比較
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