カリフォルニアではたびたび大火災が起きます。
その原因は地球温暖化、住宅地開発、アメリカ先住民文化の否定などが重なっています。
カリフォルニアの地価高騰は、山林地帯の住宅地開発を加速させました。
その結果、多くの住宅地が自然保護区と隣接しています。
山火事が起きると、住宅地に延焼が到達するのが早いわけです。
不動産業者は、より高値で住宅を販売するため、
意図的に防火帯の設置を避けてきました。
手つかずの自然に囲まれた住宅地は、
購入希望者にとって魅力的な物件になります。
住民たちもまた、美しい景観を望んでおり、
森林の伐採や防火帯の設置に反対する傾向にあり、
防火帯を作る妨げとなっています。
ちなみに防火帯とは、人為的に森林を伐採し、
火災が起きても火の手が住宅地やインフラ施設に延焼しないようにした空白地のことです。
アメリカ先住民は何世紀にもわたり、
計画的な野焼きを実施することで山火事のリスクを管理してきました。
しかし、入植者たちによる占領民政府は、
野焼きを危険視し、禁止しました。
また近年の環境保護活動で森林伐採が悪とみなされるようになりました。
その結果、森林内には大量の枯れ枝や枯れ葉が蓄積することとなり、
一旦火災が発生すると大規模化しやすい環境が形成されました。
ただし、最近の専門家たちは野焼きを再評価しています。
そもそも地球温暖化でカリフォルニアの平均気温は2度上がり、長期的な干ばつが起きています。
これが、植生を乾燥させ、山火事の発生リスクを高めています。
カリフォルニアでは過去に20件以上の大火災が起きていますが、
そのうち、ほとんどが2000年以降に起きています。

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