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  • アーノンクール&ヨーロッパ室内管弦楽団 ベートーヴェン 交響曲第5番CD

    アーノンクール&ヨーロッパ室内管弦楽団のベートーヴェンの交響曲第5番のCD評です。第6番を紹介したついでです。全体的にはあまりいい演奏だとは思っていません。

    例によって古楽奏法で褪せた印象のする音と艶のある音とが交錯する演奏をしてます。
    重厚さはなく「運命」のような印象は受けません。

    第1楽章の冒頭の主題提示部は最初のフェルマータの方が長めという演奏ですが、意図はわかりません。
    古楽オーケストラによくあるテンポの早い演奏ではなく、テンポは普通。
    アクセントをつける部分は誇張気味に大きく響かせてます。これは他の曲でもアーノンクールがよくやってます。
    第2楽章はせっかく弦楽の内声を浮き上がらせているのに、トゥッティは派手なのがうるさく感じます。ここは穏やかな演奏が聞きたいところなんですけど。
    第3楽章は中間部で少しテンポが落ちますが、意図不明です。
    第4楽章は随所にアクセントをつけていてビートを感じます。熱く疾走する感じです。パーヴォ・ヤルヴィに似てます。アーノンクールの方が先ですけど。
    展開部のラストで弦楽器が管楽器に埋もれてしまってますが、意図不明です。
    コーダはピッコロが目立ってます。しかも最後のフェルマータで早々にティンパニが終わり、一番最後まで鳴ってるのがピッコロ。何か意味付けがありそうなんですが、よくわかりません。


    【CD】ベートーヴェン:交響曲第5番/アーノンクール [WPCS-21002]

  • アーノンクール&ヨーロッパ室内管弦楽団 ベートーヴェン 交響曲第6番CD

    個人的に好きな指揮者アーノンクールのベートーヴェンの交響曲第6番の録音は、いつもの古楽器奏法をモダン楽器に適用した演奏方法になってます。

    所々聞こえるハーモニクス奏法のような虚ろな響きと、一方でモダン楽器の豊かな響きもあるので、初秋を思わせます。
    標準的なモダンオーケストラの演奏だと、緑豊かな初夏のイメージなんですけど。

    第1楽章~3楽章までは、強音をより誇張して大きく鳴らすというようなアーノンクール節は出てきません。

    面白いのは雷雨を描いた第4楽章で、アーノンクールは荒々しい部分を一層荒々しくするという傾向があるんですが、ここでもかなり荒っぽいので、大洪水とか火山の噴火とか神の審判などを連想します。
    アーノンクールが嫌いな人はこういう所が嫌いなんでしょうけど、私は面白がって聞くタイプです。


    ベートーヴェン:交響曲第6番

  • アーノンクール&ヨーロッパ室内管弦楽団のベートーヴェン第九CD

    「異端」とされる、アーノンクールのライブ演奏を1991年に録音。
    室内楽規模なので、大規模オーケストラの重厚感はありません。

    トランペットだけ古楽器で、あとはモダン楽器。
    これはナチュラル・トランペットだと自然な音量と響きでファンファーレを鳴らせるからなんだとか。

    「ピリオド奏法」でモダン楽器を演奏しているらしく、古楽器演奏と比較されることが多いです。
    アーノンクールの場合、音が出がちなモダン楽器なのでバーバリスティックな響きにも聞こえます。

    コンセルトヘボウ管弦楽団と並ぶ評価を受けている演奏です。
    どちらも廃盤で手に入らず、オークションでも見かけないです。
    第九単品は無いので、全曲集のリンクを載せておきます。
    しかしこれもプレミアムがついています。


    ベートーヴェン:交響曲全集


    こちらは、アーノンクールは奇を衒っているわけではないとわかる本。
    28本の小論を集めた論文集で、内容は自筆譜の解釈、演奏方法や楽器などの歴史的変遷など。
    バラバラな論文を集めたもので、どの章から読んでも良いかと。


    古楽とは何か―言語としての音楽