遅いテンポで有名なチェリビダッケの第九録音は、
現状、正規で発売されている録音は1989年盤だけらしいです。
これも全般的に遅いです。
第2楽章はスケルツォに聞こえないほど。
第3楽章ではとても美しくて、ハマってると思います。
第4楽章は合唱が細部まで聞こえる緻密な演奏。
私が聞いた印象では「響きの美しさ重視」って感じですが、これは本人の主張とは異なります。
「音楽が美しいと思うのは間違い」
「響きは美を真理へともたらす」
「音楽を魅力的と思ってはならない。それは、はかないものを永遠化する一度かぎりの機会なのである」
「音楽の本質は音と人間の関係性の中にある。そして響きのこの時間的な構造と人間の感情との間の関係を探求することにある」
毒舌で有名なチェリビダッケは、同時代の音楽家をほとんど酷評しています。
そんなチェリビダッケの語録。
ミュンヘンフィル時代の記述に偏った伝記。
遅いテンポの意味などにも触れています。
チェリビダッケを間近で見た楽団員のひとり元ミュンヘン・フィル首席ファゴット奏者の回想録。

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