チェリビダッケとミュンヘン・フィルとのベートーヴェン交響曲第4番と第5番のライブ録音のCD評です。
なぜか拍手の音も収録しています。
遅いことで有名なチェリビダッケですが、この録音のテンポはフルトヴェングラーやクレンペラーなどの往年の巨匠よりもゆったり。
特に第4番は遅いです。
第4番は第1楽章冒頭の静謐さのみが気に入っていてあとは興味ないのですが、チェリビダッケのは不思議と飽きさせないで最後まで聞けます。
遅いものの重厚な響きではなく、綺麗な響きになっています。
特に木管や金管の斉奏から楽器の音量バランスが滑らかに入れ替わるところは、チェリビダッケがよくやる響かせかた。
第5番も遅いけど、巨匠のテンポと同じくらい。
第5番でも木管と金管の音量バランスが見事。
フィナーレも遅いのであまり終わった感はないです。
著作を読むにチェリビダッケの意図は響きの美しさ重視ではないですが、私は美しさを堪能できれば満足という程度の聞き方です。

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