視力低下すると認知症リスクが上がる

 
医学健康認知症
この記事のショートリンク

アメリカの2021年国民健康高齢化傾向調査(NHATS)の二次分析で、
視力低下すると認知症リスクが上がると判明。

NHATSには71歳以上の老人が3817人の参加しています。

視力が低い人は、遠方視力が0.30 logMARを超える場合、
近方視力が0.30 logMARを超える場合、
コントラスト感度がサンプル平均よりも標準偏差の1倍より高い場合、と定義してあります。

logMARとは、視力を測定する単位。
Logarithm of the Minimum Angle of Resolution(最小分解能角の対数)の略で、
Snellen視力を対数に変換したもの。
Snellen視力は20/20という分数の形式で視力を表します。
20/20は正常な視力を意味し、0.00logMARと同じです。
logMARが大きいほど視力が低下しています。

コントラスト感度とは、明暗の差を識別する指標。
例えば文字の輪郭を識別する場合、
背景と文字の明暗の差を見分ける必要があります。
コントラスト感度が低いと、物の境界や輪郭を識別し辛くなります。

認知症の判断はAD8認知症スクリーニング面接スコアで行い、
標準偏差の1.5倍以上低いスコアと定義しています。
AD8のスコアは0~8の範囲で表し、
2以上の場合に認知症の可能性が高いことになります。

参加者中、認知症と判断されたのは全体の12.3%でした。
近方視力が低い人は21.5%が認知症
遠方視力が低い人は19.1%が認知症
重度の視力障害、または盲人は32.9%が認知症
コントラスト感度が低い人は25.9%が認知症でした。

以上から、視力低下は認知症リスクを増加させると言えるわけです。

Objectively Measured Visual Impairment and Dementia Prevalence in Older Adults in the US

にほんブログ村 その他生活ブログ 雑学・豆知識へ
にほんブログ村