新型コロナの後遺症として、ブレインフォグ(認知機能が低下すること)がわかっています。
セントジェームズ病院の研究で、それは脳への異物侵入を防ぐ脳血液関門が破壊されるからと判明。
研究は症状のない25人の患者と、
中等度の10人、軽度の43人、重度の23人の患者が参加。
中程度患者ではインターロイキン (IL)-8の顕著な増加が見られました。
IL8は呼吸器疾患に関与していると考えられています。
重度の患者では、IL-6、IL-8、腫瘍壊死因子 (TNF) の大きな増加もありました。
IL6は抗炎症サイトカイン生産を刺激します。
腫瘍壊死因子 (TNF) は体を異物から守るサイトカインの一種。
ブレインフォグの有無で分類すると、
ブレインフォグが起きている患者は、
IL6、IL8、TNF、S100βが上昇していました。
S100βは脳損傷が起きると増加します。
長期の感染者とブレインフォグ患者は、
新型コロナの病歴のある人とない人を比較すると、
病歴がある方は前頭葉と側頭葉の体積欠損の増加もありました。
長期の患者は小脳の萎縮もあったとのこと。
これらの症状は、脳へ異物が入るのを防ぐ脳血液関門が破壊されているからと、研究者は考えています。
Blood-brain barrier disruption in Long COVID-associated cognitive impairment